2024年3月2日(日)
狂言の世界
イベント詳細情報
【千鳥(ちどり)】
明日の神事に必要な酒を、支払いの滞っている酒屋から、どうにかして取ってくるよう命じられた太郎冠者は、酒屋に代金の米がすぐにも届くはずと嘘をつき、まんまと酒樽に酒を詰めさせる。早速持って帰ろうとするが、米が届かぬうちは渡せないと酒屋に止められてしまう。米を待つ間、話をするよう頼まれた太郎冠者は、尾張の津島祭の話を始めるのだが…。
太郎冠者と酒屋の駆け引きが楽しい作品です。津島祭の千鳥を伏せる場面や流鏑馬の様子が、仕方話でリズミカルに演じられます。太郎冠者は上手く酒を持ち出せるのでしょうか?
撮影:政川慎治
【鬼瓦(おにがわら)】
長らく在京していた大名が、無事訴訟も叶い帰国することになる。これも日頃信仰している因幡薬師のおかげと、お礼と暇乞いのため太郎冠者を連れ参詣に出向く。お参りを済ませた二人がお堂の様子を見て回るうち、ふと見上げた屋根の鬼瓦が目に留まる。すると大名は急に泣き出してしまい…。
ほのぼのとしたユーモアのある、味わい深い狂言です。大名や太郎冠者とともに、お寺を見て歩いているような気分で御覧ください。
【二人袴(ふたりばかま)】
今日は聟入り(結婚後、妻の実家に初めて挨拶に行く事)の日。舅の家では準備を整え、聟が来るのを心待ちにしている。一方の聟は、一人で行くのは心細いからと父親に舅の家の門前まで付き添われてやってくる。聟に礼装の長袴をはかせてやり、父は表で待っていたのだが、太郎冠者に見つけられてしまい、父親も舅に挨拶することになってしまう。しかし、長袴は一つだけ。さて、この親子はどうやってこの場を切り抜けるのか…。
明るいめでたさのある聟狂言の代表曲です。天真爛漫な聟とそれに慌てる父親の、舞台上から漂う何ともほのぼのとした雰囲気をお楽しみ下さい。
撮影:前島吉裕
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